「細かい経緯の行き違いで、トラブルになることもあるんですよね…」

日々の暮らしも、ビジネスも、私のお客様には日ごろから
契約書は大事だー何かあったときのためにとにかく契約書が大事ダー
と、言い続けています。

顔をつきあわせていても、長年の付き合いがあっても、契約書があるに越したことは無い。
これは本当に本当です。
何かあったときに(例えば裁判とか)求められるのは、お互いの合意。
その、合意した証拠が、契約書なのです。

でも、契約書だけで全部解決できるかといえば、そうではありません。

まず、契約書の内容よりも優先する法令がある場合。
例えば、
「Aさんは50万円受け取るかわりにBさんの奴隷になります」
なんていう契約書をAさん・Bさんの間で結んだとしても、その契約は成立しません。
公序良俗に反するから。
こんなふうに、契約書さえ作ってしまえば、どんな内容でもお互いの合意どおりになるとは限らないのです。

もう一つ考えられるのが、契約書の内容ではカバーしきれない場合です。

いろいろと想定したことを細かく契約書に書いたところで、想定外のことはいつだって起こりうる。
だいたい、契約書に細かく書くにしても、限度というものがあります。
あんまり細かく決めてしまうと、今度は自由度が無くなり、柔軟な対応ができなくなりますし…。

今日はそんなご相談をいただいたとき、お話したアイディアの1つをご紹介します。

きちんと契約書は結んだのだけど

「きちんと契約書を結んで、お仕事を始めたんですけれどね」

…と、お話いただきました。

例えば。
とある会社と取引をしていて、日ごろは企画部門とやりとりをしている。
営業部門が使う販促ツールを、企画部門から受注して納品したら、営業部門の意向とは違ったらしく、営業部門からクレームが入った…
企画部門からの注文どおりに作ったといっても聞く耳持たない…

とまぁ、こんなケースです。

「御社の中のことでしょ、御社の中で解決してください」
と言って解決するなら、そうするのでしょうけれど、なかなかそう簡単にはいきません。

  • 企画部門よりも営業部門のほうが発言力がある
  • 企画部門は何もフォローしてくれない
  • 営業部門が第三者に悪口を吹聴した
  • 「こんなのを作りやがって」「だいたいいつも失敗している業者だ」といった内容が…

こんなとき、契約書は、あまり役に立ちません。
(役に立つときもあります。)
法律も、あまり役に立ちません。
いや、法律も契約書も、全然役立たないわけじゃないのですが。
この二つが役に立つときって、当たり前かもしれないけれど、契約書に書いてある内容に違反したとき。
だから、言い換えると、書いていないことには役立たないのです。

「他部門に文句言わせない」
「御社内の他部門からのクレームは御社内で解決すること」
なんて書いてある契約書、ありませんよね。

注文されたとおりに作成し、納品し、お金が支払われれば、それで契約上は問題が無いのです。

お守りに録音をどうぞ

こうした仕事上のやりとりって、きちんとした企業等は、
「商談メモ」
とか
「議事録」
といったタイトルで、打ち合わせ内容を記載して、お互いに持つようにしますよね。

ただ、この議事録も、細かく書くには限界があります。
「仕様サンプルを提示。A社企画部主任○○様がサンプルNo.03を選択」
なんて、議事録に書いてあったとしても、サンプルNo.03のメリットデメリットを説明したか否かが争点になったら、議事録は役に立たないわけです。

だから、議事録やメモは大切だし必須なんだけれども、なんとなく暗雲が漂ってきていて、なんとなく後で打ち合わせ内容をひっくり返されそうな気がしたら、ぜひ、録音をどうぞ。

ICレコーダーが、お勧めです。
けっこう、最近のレコーダーは長時間録音できますし、ちょっと高いものなら、雑音が入りにくくて便利です。

そういえば、自動車はドライブレコーダーがどんどん普及していっていますね。

いつもいつも「録音してやるぞ!!」っていうのはメンドクサイだろうと思うので、お勧めしませんが、何かあったときのお守りに、録音しておいてはいかがでしょうか。
細かな経緯について、あとで振り返るのにも役に立ちますよ。

ただ、録音についてはいくつか注意ポイントがあります。

まず、会話の相手に対して内緒で録音した場合、「相手の人格権の侵害となりうる」ということです。いわゆる秘密録音と言います。
これは、盗聴とは違いますが、相手の承諾なしに録音して全く問題ないかというと、そうでもなく…。
微妙です。

反社会的な方法で録音したわけでなければ、違法になることは原則として無いでしょう。
…否定文の連続で、分かりにくいですが。

それから、録音したからというって、必ずしも「証拠」となるかというと、そうでもないということです。
あなたの申し出に対して、相手は「はい」と答えているけれども、果たしてそれは承諾の意味なのかそれとも相槌なのか…とか。
前後の文脈との関係とか。
そういうことです。

最後に、録音することと、それを公開してしまうこととは、大きく違いますので、誤解の無いように。
録音したのがOKだから公開してもOKだろう!とはいえません。プライバシーの侵害にあたるなどとして、損害賠償の対象となる可能性があります。

そのようなわけで、やはり録音よりは、契約書に書いてあったほうがいい。
録音が必ずしも、役に立つとは限らない。
契約書に記載があるに越したことはない。
でも、もし万が一のことを考えて…録音もお勧めします。

ブログランキングに参加しています。ぜひ押してください!
ブログランキング・にほんブログ村へ


トマト行政書士事務所。相談しやすい雰囲気の事務所をお探しの方はこちらへどうぞ。

外国人ビザ、法人設立・融資支援、官公署の許認可・届出、離婚手続、相続・遺言手続等について専門家のサポートをご検討の場合、どうぞご相談ください。
ご来所でのご相談はもちろん、電話やE-mailのお問合せも歓迎です。

メールでお問い合わせはこちらお子様・お孫さん連れでのご相談もどうぞ。
TEL 025-278-8680
受付時間:9~17時 (土・日・祝定休)
お昼休み12~13時もお電話受け付けております

※ご注意
このサイトに記載されている情報を参考にしてご利用になる場合は、自己責任にて行ってください。当事務所では、当サイトに記載されている情報を利用したことによる責任は、一切負いません。
実際のご相談は、事象が複雑に絡み合っていることがよくあります。簡単に一般論で話せるものではなく、ケースバイケースです。状況によって、お手続きの条件が異なります。なお、当サイトの全文または一文を無断転用することを禁じます。